この記事はMaya Advent Calendar 2022の23日目の記事です。
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Maya2023に移行してハマったことなどをつらつら書いてみます。
- tweakノードが作られない
- 頂点移動したとき法線が正しく反映されない
- Isolate Selectが正しく動かない
- カメラのタンブルが効かないケースがある
- uiConfigurationScriptNodeのアトリビュート
- おわり
tweakノードが作られない
Maya2023ではデフォルトでtweakノードが作られません。
PreferenceのSettings>Animation>Riggingから設定を変更することができます。tweakノードを作成するオプションが無効の場合、このシーンを過去バージョンに持っていってもスキニングは維持されません。
この設定の状態はoptionVarで管理されており、以下のようにチェックできます。
cmds.optionVar(q="deformationCreateTweak")
つまり書き換えることもできるので、どうしてもプロジェクトで強制的に有効にしたい場合は起動時に書き換えてしまえばよいかなと思います。
僕の環境ではtweakノードは捨ててますが、今のところ特に困ってません。
tweakノードがあるメリットはこのノードを無効化することで頂点移動前を簡単に確認することができることでしょうか。
他にもあったら知りたい感。
あえていうならスキニングしたメッシュにCV値が入ってるときFBXを書き出してもその変更が無視されることくらい。
再バインドするなりしてCVが0になればちゃんと反映されます。
頂点移動したとき法線が正しく反映されない
頂点移動したとき、法線がどうにも正しく反映されません。
なんとなく最終的な頂点の位置で再計算が走ってない感じの挙動をします。
チャネルボックスから値を反映するとか、適当に選択切り替えたりしたタイミングで正しくなったりします。こまる。
Maya2023.3では直ってる気がします。
Isolate Selectが正しく動かない
Maya2023の無印だとIsolate Selectモードでコンポーネントのフォーカスができません。
この問題はMaya2023.1だと直ってます。
これでおっけーと思いきやDirectX11を使用している場合に限り骨が表示されないバグもあります。
が、これも多分Maya2023.3で直ってそうです。
カメラのタンブルが効かないケースがある
カメラをAnimationLayer制御し、このカメラをViewPortで使用するカメラとしたとき、何故かタンブルが効かなくなります。
こまる。
これはMaya2023.3でも直ってません。
uiConfigurationScriptNodeのアトリビュート
uiConfigurationScriptNodeにマイナーアップデートの度に地味にアトリビュートが追加され、過去バージョンでシーン読み込み時にエラーが出ます。つらい。
uiConfigurationScriptNodeをつくらない方法もありますが、UI復元したいケースもあるのでどうしたものか。
とりあえず自分の環境では後工程は作業シーンと別のシーンを読むようになっていて、このシーンはツールによって書き出されるので、以下のようにシーンを保存するようにしてみました。
cmds.file(save=True, uiConfiguration=False)
これによってモデラーが先行してMayaをアップデートし、それを利用するアニメーターはバージョン維持するみたいなことも従来よりはできるようになりました。
(uiConfigurationScriptNode以外でも追加アトリビュートなどで後方互換がなくなるケースがあったら無理ですけど)
おわり
アドカレの記事としてこれでええんか感はありますが…!
他に致命的なあれこれがないことを祈るばかりです。